- 精神障害者の自立した地域生活の推進と家族が安心して生活できるための効果的な家族支援のあり方に関する全国調査報告書 (平成29年度日本財団助成事業)
公益社団法人全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)は2017年度に日本財団の助成を受け、「精神障害者の自立した地域生活の推進と家族が安心して生活できるための効果的な家族支援のあり方に関する全国調査」を実施いたしました。本調査では、全国の精神障害のある人の3,129家族等にご協力をいただき、貴重なデータを得ることができました。
2017年度は、これまで懸命に努力してきた家族の体験にもとづき、兄弟姉妹・こども・配偶者など親以外の立場の状況や統合失調圏にとどまらない対象者を想定し、重度かつ慢性とされる方の地域生活の状況にも目を向けていきたいと考えました。
是非今後の精神保健福祉施策の向上と、精神に障害がある人々とその家族の生活の改善への一助となるよう参考資料としてご活用いただければ幸いです。
最後になりましたが、調査にご協力いただきましたご家族の方々に心より御礼を申し上げます。なお、本調査報告書は日本財団の助成事業として実施し、全国の市町村役場や地域家族会など3600か所に頒布いたしました。
(注意)なお、報告書巻頭はじめにで【社会資源が不十分である中で、約3割の方が日中活動の状況では特に何もしていない(福祉サービスを利用していない)としています】と触れいます。これは、10ページにある【このように重度で地域生活を送っている462人のご本人の日中活動の状況をさらに分析したところ、28.0%が「特に何もしていない状態」でした】をさしています。
はじめにと11ページの内容に整合性がないと読み込んでしまう恐れがありますが、10ページと11ページの内容とは別になりますのでご了承ください。
- 既に頒布分はありません。報告書の一部抜粋(*印太文字の項)はPDFダイジェスト版をダウンロードできます。
- 当報告書をご希望の方は、4月16日より販売(定価800円)予定ですのでお待ちください。
調査報告書【目次】
はじめに ·············································································································· 1
Ⅰ.調査の目的* ··································································································· 5
Ⅱ.調査の概要 * ··································································································· 5
Ⅲ.結果報告① ··································································································· 7
・ご本⼈はたくさんの⻑所、才能、強みをもっている*
・「重度かつ慢性」状態であっても、75%の⼈が入院せず地域生活を送っている*
・2 割の⼈が日中「特に何もしていない」
・障害支援区分を受けている⼈は4⼈に1⼈以下
・障害者総合支援法のサービスを利用している⼈は6割
・要介護認定者は少なく、判定は軽度が多い
・立場によって抱えている困難さは少しずつ異なる
・あらゆる立場の家族が暴力を経験している
・多くの家族が心配事や苦労を抱えている*
・疾患別にみた困りごと
・さまざまな立場からの声と今後の課題
・ご本⼈が現在受けている精神科での治療について
・本⼈の病状が悪化して危機的な状況になったときに関する意見
・入院中に本⼈の7割の方が隔離室の利用経験あり*
・3⼈に1⼈は身体拘束の経験あり
・保護者制度廃止後の家族の負担など
・今後、期待する家族会活動について
・家族の状況に関して、自由記載欄からの代表的な内容の抜粋
Ⅳ.調査結果②:全体集計データと要約(全項目) ······································· 31
Ⅴ.本調査の意義と今後の課題* ········································································ 59
資料 調査票 ····································································································· 61