「みんなねっとサロン」は、精神障害者の家族に特化したコミュニティサイトです。孤立し悩みや気持ちを抱えて誰にも話せないご家族が直面している出来事や抱える気持ちなどを匿名で相談し合う場です。
2020年9月末に公開しましたが、当初の想定1,000人程度という予想を遙かに超え1年で2,800名の方に登録していただきました。多くのご家族にご利用いただき、その社会的ニーズの高さを改めて認識させられました。
みんなねっとサロンのご登録はこちら(匿名、無料です)
https://minnanet-salon.net/service/
みんなねっとサロン立ち上げの経緯
■発症間もない家族の孤立
精神障害は、10代後半から20代前半に発症することが多いにもかかわらず初期支援の体制が制度化されておらず、当事者共々孤立を余儀なくされています。
若年層の家族の多くは仕事に従事しており、精神保健福祉サービスに関するニーズが最も高いにもかかわらず情報提供や支援がほとんど行き届いていないため、精神的にも疲弊し荒廃してしまうような状況に置かれがちです。
2018年に発覚した大阪府寝屋川市の長女監禁衰弱死事件や兵庫県三田市での障害者長男監禁事件、2019年の元農水事務次官長男殺害事件では、いずれも親が安心して相談できる状況にはなく、そのため社会資源を利用することもできないという社会的孤立状態にあったという共通点があります。
とりわけコロナ禍により、当事者は精神疾患の再燃・再発、増悪の可能性が高まり、家族は在宅時間が多くなることで、家族内の葛藤が今まで以上に高まるなど、家族自身の精神的面も悪化する状況にあります。
厚生労働省による「新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査 インターネット調査 報告書」(令和3年3月)では、「医療機関を受診しづらいなど医療サービスを受けづらくなったこと」、「家族・親戚・友人などに会えないこと」などが、困ったことしてあげられており、精神障害者家族においても、孤立の傾向が高まっていると考えられます。
■精神障害者の家族に特化した新しいピアサポートシステム
こうした状況に対して、コミュニティサイトを活用することで、家族同士が安心して気軽に繋がり、相談や情報交換を行うことを可能とし、新しい家族のピアサポートシステムとして「みんなねっとサロン」を整備しました。
「みんなねっとサロン」では家族同士のオンライン上での交流が可能となり、コロナ禍でも安心して交流することができます。
精神疾患や精神障害のある方のご家族(親、きょうだい、子ども、配偶者、パートナーなど)であれば、匿名・無料でご利用いただけます。
子どもの立場や発症間もない家族の利用が目立つ
毎月150名以上の登録をいただいておりますが、中でも10-20代の発症間もない子どもを抱える家族、配偶者・パートナー、子供の立場の家族など、特に若い世代の家族からご利用いただいています。
■サロン利用者の声
「(偏見から)誰にも言えず、やっとの思いでサロンにたどり着いた」、「自分だけこんな状況なのだと思っていた」、「同じような経験をしている家族がたくさんいて心強い」など、孤立する家族からのコメントが多数寄せられています。
厚労省ヤングケアラ―のページに掲載されました
https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html
■サロン利用者で元ヤングケアラーの方々の声
あたりまえのように精神疾患のある親の面倒を見て、だれにも頼ることなく(できずに)生きてきた、将来への希望が持てない、結婚したい相手に親の病気のことを話せない、自殺企図のある親のことが仕事中も心配で頭から離れない、など、子どもの立場ゆえの相談が多く寄せられています。
家族対象のオンライン交流会も開催しています
オフラインまたはオンラインでの交流会も実施しています。
サロンの登録者で、 家族の立場の方でしたらどなたでもお申込みいただけます。
詳細は、 みんなねっとサロンの公式アカウントからお知らせしています。
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