公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会
コラム みんなねっと事務局

お知らせします。みんなねっとの活動-2018年4月号

月刊「みんなねっと」2018年4月号に掲載された、みんなねっとや行政機関等のうごきを紹介します

NEW! 2018年9月1日掲載

月刊みんなねっと4月号に掲載したみんなねっとと行政機関等の動きです

《精神保健福祉の動き》

ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議(第2回)

123日、首相官邸にてユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議(第2回)が開催されました。審議内は、これまでの経緯と開催趣旨に始まり、加速化のための具体的な取り組みについてでした。これに合わせて当会を含む11の障害者団体からの意見表明がありました。
鈴木オリパラ担当大臣は
「障害のある選手たちが圧倒的なパフォーマンスを見せる2020年東京パラリンピック大会は、共生社会の実現に向けて人々の心のあり方を変える絶好の機会であります。この機会を契機として、全国のユニバーサルデザインの取り組みを推進していくため、関係府省庁と障害者団体の皆さま等の熱心な議論を経て、昨年220日、本会議において、『ユニバーサルデザイン2020行動計画』を安倍総理、障害者団体の皆さまの出席を得て決定いたしました。行動計画の決定からおよそ1年が経過し、関係府省庁において、共生社会の実現に向けてさまざまな施策が積極的に進められておりますので、関係閣僚の皆さまから取り組みをご報告いただきたいと思います。また、本日は障害者団体の皆さまにもお越しいただいておりますので、ご意見を賜りたいと存じます」
として、関係閣僚からの取り組み状況の説明がなされました。

これを受け、みんなねっとから次の趣旨を表明しました。
「ちょうど100年前に、精神病者監護法による私宅監置の悲惨さを実態調査した呉秀三の政府への報告書が提出されております。精神科医療は地域移行へ向け、大きく踏み出しています。この行動計画と共に私たちが心のバリアフリーについて理解を深め、差別・偏見のない社会をつくることを進めることが必要と考えています。しかし、昨年暮れの大阪寝屋川事件のような現代版私宅監置ともいうべき状況も残念ながらございます。呉秀三の報告から100年、今回の行動計画から100年、先を見越したまさにレガシーといえるような行動を私たち団体と共に、各障害者の正しい知識と体感、体現的な継続性のある取り組みを通じて、理解を深めていけるような行動計画推進に期待していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」。

*意見表明をした11団体=全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)、日本盲人会連合、全国脊髄損傷者連合会、日本難病・疾病団体協議会、全国手をつなぐ育成会連合会、日本発達障害ネットワーク、全国重症心身障害児(者)を守る会、全日本ろうあ連盟、DPI日本会議、日本身体障害者団体連合会、日本パラリンピアンズ協会


 《みんなねっとの動き》

平成30年診療報酬改定にかかわる要望書の提出について
平成3025日にACT全国ネットワークからの申し入れを受け、当会との共同で次の要望書を厚生労働大臣宛に提出いたしました。

要望書
日本の精神医療において、地域移行を待つ入院当事者が未だ多くいることは課題でありますが、医療中断や未受診のまま、地域で種々のサービスを受けられない、ひきこもりの状態にあり、高齢者の親などが抱え続けている当事者が多く存在することも大きな問題です。
重い精神障害を抱えながら地域で暮らす当事者には、薬物療法のほかに、生活支援、心理的支援、リハビリテーションなど、さまざまな支援が必要であり、また、通院や通所がむずかしいことから、精神科医、看護師、作業療法士などの医療職に加えて精神保健福祉士、あらたに設けられた公認心理師を含む多職種によるアウトリーチ・チームによる訪問支援が有用です。これは当事者・家族から非常に望まれているサービスでもあります。
ACT全国ネットワークでは、添付に示すように、現在「在宅時医学総合管理料」の枠組みで支援している当事者の実態、支援の実態を緊急に調査いたしました。これをみますと、年余にわたる密度の濃い支援が、重い精神障害をもっていても地域で暮らすことを可能にし、多く再入院を抑止していることが見てとれます。
今後の、地域精神医療の充実を実現可能にするために、今回の診療報酬改定に際して、以下を要望させていただきます。

 在宅療養支援診療所が、高齢者や難病患者を地域で支援しているように、精神科の訪問診療を積極的にする診療所が、地域社会でひきこもっていたり、今までの病院中心の医療では強制入院を余儀なくされてきたりした患者を地域で支援できるよう、あらたな「精神科在宅患者支援管理料」を一般科の「在宅時医学総合管理料」並みの高い評価としてください。

1.     重度の精神障害を持つ患者の状態は、年余にわたり一進一退で、地域精神医療の支援の目標は、世界的にも「病気を治す」というより、「症状や障害があっても地域で暮らせるように力量をつける」ということです。6か月で支援を軽減するのは非現実的であり、年余にわたり密度の濃い支援が出来るように評価基準を作成してください。

2.     症状が不安定な、重度の精神障害をもつ患者には、薬の処方の相談や、精神療法的な関与のために、月に2回以上の精神科医の訪問診療が必要です。このことを「精神科在宅患者支援管理料」の中に盛り込んでください。

3.     医療中断や未受診のままひきこもり状態にある、重い精神障害をもつ者への支援は、患者や家族の同意を得ながら、訪問診療・訪問看護ですでに行われています。これらの支援にも、入院歴のある患者同様のていねいな支援が必要です。「精神科在宅患者支援管理料」が、多くの困難を抱え、長期にひきこもりにある患者にも「重症患者」として対応できるよう設定してください。

4.    
すでに在宅医療をしている精神科診療所では、退院後1年以上再入院なく過ごされている患者を相当数診ております。これらのものの中には、密度の濃い支援を継続しているものもおります。制度の移行にあたって、これらの支援が評価からもれることのないよう、「退院時GAF」による評価ではなく「エントリー時のGAF」あるいは「現在のGAF」による評価で「重症度」を図るようにしてください。

5.     重症患者の算定にあたっては、「保健所または精神保健福祉センター等が一堂に会し、月に1回以上のカンファレンスを開催する」とありますが、保健所等の機能にはかなりの地域格差が存します。診療所等が開催を希望しても日程が合わないなどのことは通常のケア会議でもしばしばみられることです。現実的に可能な形態を再考願います。


■ベルギー視察派遣について
21826日にかけて行われたベルギー視察に、みんなねっとを代表して、木全副理事長、事務局長小幡が参加いたしました。

ベルギーでは現在、精神医療改革が行われつつあります。世界で、日本に次ぐ精神病床数をもち、脱施設化と地域ケアの発展が遅れていたこと、遅れの要因に民間精神科病院が多いことにあります。今回はこの点を重点に学ぶため、有志による視察団が組まれました。みんなねっととしても、今後の精神科医療改革に家族会の立場から、政策に意見を反映していくためにも、この視察に参加していくこととしました。内容は改めてお伝えいたします。(以上、小幡)

 

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