《みんなねっとの活動》
■障害者雇用水増し問題に関する参議院厚生労働委員会での参考人意見表明!
平成30年11月20日に開催開催された参議院厚生労働委員会に、本條義和理事長が参考人として出席しました。
当会の他に参考人として、全国手をつなぐ育成会連合会会長久保厚子氏、社会福祉法人日本盲人会連合会長竹下義氏、公益社団法人やどかりの里常務 理事増田一世氏、株式会社ゼネラルパートナーズ障がい者総合研究所所長戸田重氏が意見を述べました。
本條理事長の意見主旨は以下の通りです。
・今回の問題については、意図的な虚偽報告であり、障害者雇用率制度の根幹を揺るがす事態として憂慮しています。私たちの予想を超えており、驚きと憤りを禁じえません。
・障がい者の立場からすれば、人事担当者によって障害の有無を一方的に判断されてきたということでもあり、プライバシーや人権侵害行為として糾弾されなければならないと考えます。
・今回の事態は、民間企業に対しても信用失墜行為であり、障害者に対する偏見や蔑視の表れともいえます。政府・行政機関は、虚偽報告の対象とされた職員をはじめ、民間企業や障害者、国民に謝罪し、早急に信頼回復と再発防止策を取りまとめて、改善策を講じるよう要望します。
・障がい者の雇用の在り方は法定雇用率のみに左右されるべきではありません。各省庁や地方自治体などにおける雇用率の未達成状況をどのように解消するかも合わせて計画を制定すべきで、民間企業同様罰則規定も盛り込むべきと考えます。「障害者本人の希望や特性等を活かしつつ、安心して働き続けられる環境を整備する」という障害者の雇用の在り方が大切です。
・在宅就労などは官公庁においても今や常識となっており、障がい者にその制度を導入するのも一つの方法です。地方公共団体においても、精神・知的は、そもそも採用対象にされていないところも少なくありません。障害者枠での選考も検討し、採用における差別をしないことを前提に、職場定着のためにも「公務部門における障害者雇用に関する基本方針」でもふれられている。「個々の障害者のサポートをする支援者の配置・委嘱」の充実をし、柔軟な運用をして欲しいです。また、外部サポートの活用を排除しないことを強力に求めます。
・検証過程において当事者参画が著しく不十分でした。検証委員会は障害者団体の参画なし、関係省庁会議のヒヤリングも精神・知的の本人と難病団体が入っていませんでした。
水増し対象者には手帳を持たない精神障害者が多数いたと聞くが本人不在は誠に残念です。
・水増しの事実を知っていたはずの各省の歴代担当者が数十年にわたって沈黙し続けてきたことの追及を求めます。