謹んで新春のお喜びを申し上げます
昨年ほど精神障害者雇用が注目された年は、今までなかったのではないでしょうか。
4月の改正障害者雇用促進法の施行にあたり、精神障害者に限り、週所定労働時間20時間以上30時間未満のいわゆる短時間雇用も、従来は0.5のところを1.0とカウントされるよう法改正が行われました。また、精神障害者、発達障害者,難病患者等の雇用の質を高めるための方策も、「障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」で検討がなされました。その実施に加速する段階での公務部門の水増し問題が起こり、障害者雇用のあり方が大きく問われることとなりました。
公共交通運賃割引については、地下鉄やバス等の精神障害者も対象とするところが増える中で、一昨年の私鉄大手の西日本鉄道に続き、航空運賃で大手2社を含む国内線が、三障害同等の扱いとすることになりました。また、医療費助成制度も各地で助成範囲のばらつきはあるものの、徐々に拡大してきました。そして、高校教科書(保健)で精神疾患に関する記述が実に40年ぶりに、学習指導要領に定められ復活することも大きな出来事でした。
しかし残された課題は、大きいことも事実です。本年も又皆様方のお知恵お力を拝借しながら、「月刊みんなねっと」の購読者拡大に努めるとともに、引き続きJR運賃等割引、障害者医療費助成、障害年金、教育、等々の諸課題に、役職員一同、全力を尽くしていきますので、今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
2019年1月
公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 理事長 本條義和